データとエンジニアリングのよもやま話

データ活用が推進できるためのエンジニアリングに関するブログの筈..

No.13 Scoring Tableau and Qlikview.(refer to PCA)

環境も整ってきたところで、色々とビジュアル化して遊びましょうではなく、
業務に役立てていきましょう~といきたいところですが、今回は、BI製品の比較をしていきます。

ちなみに、製品検証のために、東京都内のスタバ店舗のダッシュボードを作ったりしているのですが、こんな感じです!(拙い出来なのは、まだ自分がTableauを使いこなしていないだけですので..)

製品の比較ですが、本来ならば自分で扱ってみて、様々な観点から評価するのが望ましいのですが、
Qlikviewは触ったことがないので、外部の比較資料を参考にしたいと思います。
たまたま、Twitterのほうで、その記事の紹介をつぶやいたら、海外ユーザからは意外と反応(3件程度ですが)があったので、海外では、少なくともBI関係者には関心が高いのかな?と思いのもと、今回は、こちらのブログで紹介してみることにしました。
(まぁー、自分のつぶやきというよりは、海外記事のほうに反応があったわけですが。苦笑)

先ずは、おさらいから。
TableauにしろQlikviewにしろ、最近勢いが増しているBI製品なわけですが、お互いの特徴を簡潔に述べるとしたら、
Tableau
 データ視覚化や直観的な操作性に優れる。
Qlikview
 データ結合を支援する連想技術に優れる。
といったところでしょうか。(日経コンピュータ2013/12/12号 P34 BI比較表を参考)
両製品ともに、インメモリ技術を搭載し、大半のデータソースへの接続をサポートし、ビジネスのKPI管理ダッシュボード等々を作成するのであれば、これらの製品で十分事足りる製品になっています。

それでは、本題です!
引用元の記事は、こちらです。
「Tableau vs Qlikview」(恐らく2012.3.31時点の記事ではないかと)
Tableau vs Qlikview « Practical Computer Applications

PCA(Practical Computer Applications)というユーザ企業のコア事業にデータベースソリューションを展開する企業(コンサル系企業かと思います)が作成されたものです。
# Principal Component Analysisではない..笑

上記の記事の内容は以下の通り。
(翻訳の間違い等があれば、ご指摘ください)

○データエンジンについて
・アナリストがスピード性を必要とするのであれば、Qlikviewのほうが望ましい。
スケーラビリティが主要な要求であれば、Tableauのほうがより良い選択肢となる。


○Tableauのシステム構成
・Tableau Desktop: データのビジュアル化アプリとして利用、Tableau Serverへのビジュアル資料のデプロイ
・Tableau Server : ビジュアル資料の複数ユーザへのWeb公開用、利用ユーザ/グループの管理、データの更新自動化、複数ユーザ(企業)へのマルチテナンシー性やセキュリティーの完備
・Tableau Reader : Tableau Server無しのビジュアル資料の配付、IT要件の削減、世界規模でのビジュアルアナリティクスの活用


○Qlikviewのシステム構成
・Qlikview Client: データのビジュアル化アプリとして利用、Qlikview Serverへのビジュアル資料のデプロイ
・Qlikview Server: ビジュアル資料の複数ユーザへのWeb公開用、利用ユーザ/グループの管理、データの更新自動化、ユーザ企業へのセキュリティーの完備
・Qlikview Publisher: Qlikviewアプリの配付とデータの更新自動化に特化
・Qlikview Information Access Server: 1つのビジュアル資料を無制限に公開化(インターネット上に公開) ⇔ Qlikview Extranet Server: プライベートな(社内)サイトを通じた3つまでのビジュアル資料をアクセス許可


システム構成面では、Qlikviewは、Tableauに比べて複雑である。データの接続性も洗練されていないし、マルチテナンシーをサポートしていない。(Talbeuaはサポート有)
異なるビジュアル資料へのアクセスは、サーバか(他の)ライセンスのどちらか一方に限定されている。一方で、Tableauは、データのビジュアル化とインタラクティブなビジュアル資料をサーバ無しで展開することが可能となる。

# Tableau Readerは、Tableauのライセンスを購入したユーザは、完全に無料で利用できるReaderツールです。
# 訳者独自の参照: Tableauのマルチテナンシーについては、以下が参考になります。
http://www.k-avenue.com/partners/tableau-software/whats-new-in-tableau-70-tableau-software-singapore/enterprise-class

# 訳者の見解: PCAの立場からして、複数ユーザ企業へコンサルを展開する企業ですので、マルチテナンシーのサポートや無料版のReaderツールの存在は、ビジネス的にも、運用的にも、高評価を与えていると思われます。

本レポートの最後には、以下のように書かれています。

(PCAの多くの事例では、) SSAS(SQL Server Analytic Services)やExcel PowerPivotを活用しており、Qlikviewは、現在それらをサポートしておらず、Tableauが唯一のビジュアル化ツールとなる。
この点において、Tableauは、重大なアナリティカルなアプリとしてより良い選択肢である。

結論として、PCAでは、SSASやPowerPivotを利用しているのであれば、Tableauのほうが良いと言っているようです。システム構成面でも、Tableauのほうが優っているように感じられます。

では、比較表を見てみると、、
f:id:yuu_kimy:20140221124745p:plain

・コスト面では、Tableauのほうが優位性が高いようです。(Price for Developer/Server License/Overall Cost)
・データ操作性やドリルダウン機能は、Qlikviewのほうがより成熟している。(Data Interactivity/Visual Drilldown)
・開発(のし易さ)は、Qlikviewのほうが評価が高い。(Development)
# Qlikview Developerというツールが別途あるため。
・インメモリ技術は、Qlikviewのほうが評価が高い。(64-bit in-memory DB)
モデリングやアナリティクス、データマイニング機能は、平均以下、もしくは限定的or無し。
 (Modeling,Analytics/Data Mining)

上記のように、やはり、それぞれの面で特徴があるようなのですが、合計スコアは、やはりTableauのほうが18ポイント評価が高いようですね。
ただ、引用した文章にもあったようにも、SSASやPowerPivot利用もスコアに入っていたので、該当箇所を差し引くと、Tablea(180)vs.Qlikview(178)となり、2ポイントのTableau僅差勝ちになりますね。
# Multidimensional, xVelocity Support, PowerPivot Support の3項目のスコアを除外

結局、用途や目的によって、どちらがより良い選択肢となるか変わってくるといったところでしょうか。とはいえ、このような形で数値的に評価されていると、必要な項目だけでも参考になるかと思います。

■最後に、、
比較表の項目で、「Modeling, Analytics」や「Data Mining」については、平均以下か限定的、無しとなっており、現状は、いわゆるより分析的な機能はないと認識しておいたほうが良いかと思います。(..なので、ARIMAとか主成分分析といったものは搭載されていないですよ。)

■本当に最後に、、
現在においては、Tableauは、先日の記事で書いたようにR連携のサポートがあり、Qlikviewは、外部の分析サービスへ接続する機能を提供していたりと、結構そういうところにも力を入れているようですね。
BIツール「QlikView」が機械学習分析機能でより賢く、アシストが新サービスβ版 - クラウド Watch


【参考記事】
Tableau vs Qlikview « Practical Computer Applications
インメモリ型BIプラットフォーム QlikView:構成/機能:日立INSソフトウェア株式会社
http://www.k-avenue.com/partners/tableau-software/whats-new-in-tableau-70-tableau-software-singapore/enterprise-class
BIツール「QlikView」が機械学習分析機能でより賢く、アシストが新サービスβ版 - クラウド Watch

Qlikviewのホワイトペーパーも参考になるかと思います。
『QlikView アーキテクチャおよびシステムリソースの利用について』
各種資料 | QlikView