No.31 Book Review 4
久しぶりのブックレビューです。
いや、、久しぶりの「ブログ更新」ですね。笑
その前に、今の状況に合わせて、ブログタイトルを変えました。
もう、試験研究的なことは一切していないので..
ちょいちょいネタはあった筈なのですが、忙しさにかまけて、完全に放置してました..
久々のエントリーがブックレビューなのは、手抜き感がありますが、そこは置いておいて。笑
↓↓先日、何気なく読んでみた一冊を取り上げます。
- 作者: ジェイムズ・オーウェン・ウェザーオール,高橋璃子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2015/06/04
- メディア: 文庫
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数学・物理学の研究者(博士号取得者?)が、現代の金融工学に繋がるまでの流れを
順を追って説明してくれる良書。
他にも、似たような書籍はあるけれど、"経済"や"金融"を全面的に押し出していないところが良い。
数学や物理学を学んできて、経済にも手を出してみたいぞ~、という方の入り口の書籍になりそう。
- パリの(当時、無名の)ルイ=バシュリエの紹介から始まり
- 物理学者オズボーンの研究(株価収益率の分布)
- マンデルブロ*1の提唱(正規分布では変動が激しい金融現象を捉えきれない)
- 数学者エド=ソープ*2の現代的なヘッジファンドの創設
...
といった内容が綴られていきます。(勿論、有名なブラック・ショールズ方程式も登場しますよ。)
正直、ある程度、金融工学を勉強してきた方にとっては、ルイ=バシュリエに始まる
株価の数理モデル化のお話は結構有名だと思う。
なので、それを知っている人からずれば、「今更~?!」という感想が出てくるかもしれないが、
ルイ=バシュリエから始まる金融の世界を数理のモデルで記述していくこと、それを現実の投資に
応用していくことの(時間的な)流れで鮮やかに書かれていると感じる。
カジュアルに読める本なので、このあたりに興味がある人は是非手に取って頂けたらと。
ちなみに、金融工学とはニュアンスが異なりますが、こちらのTED*3もおススメです!
金融については、3:15あたりから触れられます。